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クルト・ザンデルリンク ショスタコーヴィチ 交響曲第8番

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こんにちは、
ともやんです。

いまからもう40年以上前の大学生時代、一緒にスーパーで毎朝サンドイッチを作っていた時のバイト仲間で2年ほど後輩がいました。
彼は演劇部に所属し、役者を目指していましたが、いまどうしているでしょうか?

彼との会話で思い出すのが、「僕、ショスタコーヴィチが好きなんですよ。交響曲とか弦楽四重奏曲なんて最高ですね」という言葉。

その時、ほんまかいな?と懐疑的でしたが、ショスタコーヴィチというとなんかインテリっぽいというのは確かになると思います。

僕なんかは、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームスというまさに王道的な作曲家が好きで、せいぜいブルックナー、マーラーが多少マニアっぽいかなって感じです。

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ショスタコーヴィチ 交響曲第8番

ショスタコーヴィチの交響曲第8番は、1943年に完成し、同年11月にモスクワで初演されました。編成は前作の第7番と同じく3管の最規模なものですが、ハープが省略されています。

レニングラード市に捧げられて前作から2年の歳月が流れています。
前作が、ソ連の存亡に関わる苦戦最中の作品でしたが、第8番は、敵軍を撃退して、彼自身もモスクワに戻り、連戦連勝に心を躍らせながら書いた作品とされています。

ショスタコーヴィチ自身もこの交響曲は「人生は楽し」のひと言に尽きると語り「暗い暗鬱はものが去り、美しい人生が開かれつつある」と述べたとされています。

しかし、曲を聴くと第一楽章のカラ元気気味から終楽章のエンディングを聴くと、この言葉を額面通りに受け取ることはできない。

むしろ言葉とは裏腹の鬱々とした本音が出ていると感じたりします。

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ザンデルリンク ショスタコーヴィチ 交響曲第8番

冒頭に書きましたが、ショスタコーヴィチには憧れはありますが、個別の演奏を語れるほど聴き込んではいません。

しかし、第5番でも記したように、ザンデルリンクは、誠実に真摯に描いていて、それは作者とも交流があることから敬意の念を込めて演奏であることは間違いないと思います。

僕に知人が、次世代の指揮者たちがショスタコの交響曲を次々取り上げているが、実際のショスタコーヴィッチの時代を知る、古くなったが、スケール、恰幅の良さ、恐怖、喜びを感じされてくれる演奏は、やっぱりこれだよね、と語っていましたが、僕もそう思います。

ドミートリー・ショスタコーヴィチ – Dmitry Shostakovich (1906-1975)
交響曲第8番 ハ短調 Op. 65
Symphony No. 8 in C Minor, Op. 65

1.(27:09) I. Adagio – Allegro non troppo
2.(06:31) II. Allegretto
3.(06:47) III. Allegro non troppo
4.(10:32) IV. Largo
5.(15:28) V. Allegretto
total(66:27)

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ベルリン交響楽団 – Berlin Symphony Orchestra
クルト・ザンデルリンク – Kurt Sanderling (指揮)

ショスタコーヴィチ: 交響曲集(第1番、第5番、第6番、第8番、第10番、第15番) クルト・ザンデルリング ベルリン交響楽団

ドイツの名指揮者クルト・ザンデルリング(1912~2011)はユダヤ人だったため、1935年に祖国を追われ、1936年から叔父の住むソヴィエト連邦に移住。

1941年からはムラヴィンスキー率いるレニングラード・フィルの指揮者陣に加わり、ムラヴィンスキーから薫陶を受けるとともに、大作曲家ショスタコーヴィチと交流をもちます。

1960年に東ドイツ政府に請われて帰国し、ベルリン交響楽団(現ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団)の首席指揮者に就任し、歴史の浅かった同団を世界水準のオーケストラに育成しました。

このショスタコーヴィチの交響曲集は両者の関係が熟成した1976年から1983年にかけて、東ドイツのエテルナ社によってアナログ・ステレオ録音されたものです。

作曲者と交流したザンデルリングの解釈は、譜面を隅々まで誠実に音にし、交響的な音の積み重ねを彫り深く表現し、ショスタコーヴィチらしい軽いユーモアから悲痛な心の叫びまで、多種多様な性格を十二分に生かしつつ、それらをドイツのオケならではの柔らかく重厚な響きで包み込んだものとなっています。

したがって、楽曲のクライマックスでも決して絶叫調にならず、有機的な響きを保っており、刺激的な演奏が多い中、異彩を放つ演奏となっています。しかし、前記したように移り変わる楽曲の情景は十全に表現されており、最も音楽的でいて意味深いショスタコーヴィチ演奏が成し遂げられています。

エテルナによるアナログ末期の優秀録音もスケール雄大で重厚で柔らかみのあるベルリン交響楽団の音を見事に捉えています。今回の高音質化により、一層細部がわかるようになりました。録音当時の空気感まで感じられる出来です。



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