こんにちは、
ともやんです。
庄司紗矢香さん。昨年11月にニューアルバムだったモーツァルトのヴァイオリン・ソナタを聴いて衝撃を受け、これは実演を聴きたい!と思い、コンサート情報をチェックすると、なんとニューアルバムのリリースを記念してツアーして予定されているではないですか!
ということで昨年12月16日にサントリーホールで実演を聴いてきました。
今日は、庄司紗矢香の独奏で、ショスタコービッチのヴァイオリン協奏曲を聴きました。
ショスタコービッチ ヴァイオリン協奏曲第1番
ショスタコービッチは、ヴァイオリン協奏曲を2曲残しています。
第1番は1947年-48年に作曲され1955年10月29日にレニングラード(現サンクトペテルブルク)で、この曲を捧げられたダヴィッド・オイストラフの独奏、ムラヴィンスキー&レニングラード・フィルにより初演されました。
普通の協奏曲とは違い4つの楽章があり、それぞれ標題を持った組曲のような形式を持つ作品です。
第1楽章「夜想曲」は、アダージョの序奏を持ったモデラートの歌謡的な楽章で、全曲のプロローグのような性格の楽章。
第2楽章「スケルツォ」は、野性をおびた激しく粗野な感じの楽章。
第3楽章「パッサカーリア」は、全曲でもっとも美しい印象的な楽章。
第4楽章「ブルレスク」は、ロンドの終曲でほとばしるような勢いをもって火花を散らし、民謡風の副主題をはさんで色彩を加えています。
オーケストレーションも大規模で交響曲にも匹敵するもので、ショスタコービッチの傑作の一つです。
ショスタコービッチ ヴァイオリン協奏曲第2番
第1番と同様、旧ソ連屈指のヴァイオリニストだったダヴィッド・オイストラフに捧げられた作品です。
1967年の春にダヴィッド・オイストラフの還暦記念作品として作曲されました。
同年9月13日に、モスクワ近郊ボリシェヴォにて非公開初演が行われた後、9月26日にモスクワで公開初演が行われた。D・オイストラフの独奏と、キリル・コンドラシン指揮モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団によって初演が行われました。
庄司紗矢香 ショスタコービッチ ヴァイオリン協奏曲集
ドミートリー・ショスタコーヴィチ – Dmitry Shostakovich (1906-1975)
ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調 Op. 77
Violin Concerto No. 1 in A Minor, Op. 77
1.(11:10) I. Nocturne: Adagio
2.(06:38) II. Scherzo: Allegro non troppo
3.(14:06) III. Passacaglia: Andante
4.(05:08) IV. Burlesca: Allegro con brio
total(37:02)
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ヴァイオリン協奏曲第2番 嬰ハ短調 Op. 129
Violin Concerto No. 2 in C-Sharp Minor, Op. 129
5.(14:14) I. Moderato
6.(09:02) II. Adagio
7.(08:50) III. Adagio – Allegro
total(32:06)
庄司紗矢香 – Sayaka Shoji (ヴァイオリン)
ウラル・フィルハーモニー管弦楽団 – Ural Philharmonic Orchestra
ドミートリー・リス – Dmitry Liss (指揮)
録音: August 2011
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番、第2番(庄司紗矢香/ウラル・フィル/リス)
庄司紗矢香がショスタコーヴィチの協奏曲に挑戦。
期待以上のすさまじさで、早くも今年前半最大の話題集中
庄司紗矢香がショスタコーヴィチの協奏曲に挑戦しました。彼女は日本のオーケストラと1番を何度か演奏し、高い評価を受けていただけに期待が高まります。
ヴァイオリン協奏曲第1番は第2次世界大戦直後、まさにスターリンの恐怖政治下に書かれ、全体に神経質な緊張感と苦悩に満ちた大作。
まず驚かされるのが庄司の凄まじいまでの気迫。カデンツァでの圧倒的な集中力、終楽章でのエネルギーまで息つく暇もないほどひきこまれます。
第1番の約20年後に作られた第2番は、1番に比べると演奏される頻度が多くありませんが、庄司の演奏が1番に勝るとも劣らぬほど凄く、作品の素晴らしさを再認識させてくれます。
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