こんにちは、
ともやんです。
6月24日に発売された村上春樹の新刊本
村上氏が愛する曲を100曲選んでそれぞれの曲に膨大はLPレコードコレクションから、4~5枚の愛聴盤を載せるという企画。
さすが村上氏は、デープな愛好家だけあった意外な名盤などが紹介されていて興味深いです。
最初の曲が、ストラヴィンスキーのバレエ音楽「ペトルーシュカ」
この曲には、4つの録音を取り上げています。
アンセルメ/スイス・ロマンド管
アバド/ロンドン響
メータ/ニューヨーク・フィル
ラインスドルフ/ニュー・フィルハーモニア管
アンセルメ、アバド、メータは、順当と言えば、順当ですが、
4つ目のライスドルフが意外。
しかし、ここが村上氏の凄いところです。
このライスドルフ盤は、1963年にデッカ・アメリカが開発した
「20chマルチ録音を4トラックに収録する」という
フェイズ4ステレオによる録音は、鮮明で奥行きのある素晴らしい音質で話題となったものです。
一緒に収録されている「春の祭典」はオーディオ・チェック用に使用されるほど高品質だそうです。
しかし、いくら音質が良くでも肝心の演奏がダメだたらおしまい。
でも、ライスドルフは、素晴らしいです。
エーリヒ・ラインスドルフ(1912-1993)は、ウィーン出身の指揮者で戦前からアメリカに渡り活躍。
そのためドライな演奏をする人というイメージですが、それだけではない奥深さを持った人でもあります。
このストラヴィンスキーでも証明しています。
端正で美しい響きを持った格調高い演奏で、その響きも派手ではなく、慎みながらもキラキラした演奏で、僕は一聴して、ライスドルフの幻想的な世界に引き込まれてしまいました。
僕が聴いた「春の祭典」「ペトルーシュカ」の中でも、最高の演奏と言い切りたいです。
ラインスドルフ ストラヴィンスキー 春の祭典 ペトルーシュカ
イーゴリ・ストラヴィンスキー – Igor Stravinsky (1882-1971)
バレエ音楽「春の祭典」
Le sacre du printemps (The Rite of Spring)
1.(03:32) Part I: L’adoration de la Terre: Introduction
2.(03:08) Part I: L’adoration de la Terre: Les Augures printaniers ? Danses des Adolescentes
3.(01:28) Part I: L’Adoration de la Terre: Jeu du rapt
4.(03:18) Part I: L’Adoration de la Terre: Rondes printanieres
5.(02:04) Part I: L’Adoration de la Terre: Jeux des cites
6.(00:44) Part I: L’Adoration de la Terre: Cortege du sage
7.(00:22) Part I: L’Adoration de la Terre: Le sage
8.(01:19) Part I: L’Adoration de la Terre: Le danse de la terre
9.(04:21) Part II: Le Sacrifice: Introduction
10.(03:05) Part II: Le Sacrifice: Cercles mysterieux des adolescentes
11.(01:30) Part II: Le Sacrifice: Glorification d’elue
12.(00:47) Part II: Le Sacrifice: Evocation des ancetres
13.(03:33) Part II: Le Sacrifice: Action rituelle des ancetres
14.(04:31) Part II: Le Sacrifice: Danse sacrale – l’elue
total(33:42)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 – London Philharmonic Orchestra
エーリッヒ・ラインスドルフ – Erich Leinsdorf (指揮)
録音:1973年12月 ロンドン、キングズウェイ・ホール
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バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1919年版)
Petrushka (1911 version)
15.(05:37) Tableau 1: The Shrovetide Fair
16.(08:35) Tableau 2: Petrushka’s Room
17.(06:54) Tableau 3: The Moor’s Room
18.(13:45) Tableau 4: The Shrovetide Fair
total(34:51)
トマス・ライナ – Thomas Rajna (ピアノ)
ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 – New Philharmonia Orchestra
エーリッヒ・ラインスドルフ – Erich Leinsdorf (指揮)
録音:1970年6月 ロンドン、キングズウェイ・ホール
ラインスドルフ ストラヴィンスキー 春の祭典, ペトルーシュカ
フェイズ4によるラインスドルフの優秀録音盤
何度も何度も繰り返し復刻される往年の名演。1963年にデッカ・アメリカが開発した「20chマルチ録音を4トラックに収録する」というフェイズ4ステレオによる録音は、鮮明で奥行きのある素晴らしい音質で話題となったもので、このラインスドルフの「春の祭典」もオーディオ・チェック用に使用されるほどの高音質録音も話題となりました。もちろんオーソドックスな解釈による演奏は素晴らしいものです。
また「ペトルーシュカ」でピアノを担当しているトーマス・ライナは1928年ブダペスト生まれ。ストラヴィンスキーのピアノ曲全集をリリースするほど、作品に精通しているピアニストです。
ユニバーサル・ミュージック
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