こんにちは、
ともやんです。
せっかくなのでこの際、ポリーニの演奏録音を色々聴いてみることにしました。
亡くなってからその方を偲んで聴くというのも供養にはなれ、今更遅いとも思いません。
さて、ポリーニのプロフィールを見ていると、1960年のショパン国際コンクールで優勝した後、これを機に羽ばたくかと思いきや、自身の音楽を磨くためすぐに演奏活動には入らず、研鑽する時間を持ち、8年後の1968年秋にロンドンのリサイタルで活動を再開しています。
ポリーニの名を不動にした名盤
1968年にロンドンでカムバックを果たしたポリーニ。その後71年に行われたヨーロッパ・ツアーが彼の名を不動にしました。
それにダメをしたしたようなアルバムは、ドイツ・グラモフォンへのデビュー盤となったストラヴィンスキーの《ペトルーシュカ》より3楽章とプロコフィエフのピアノ・ソナタ第7番でした。
これは71年9月に録音され発売されるとセンセーションを巻き起こした名盤です。
現在発売されているCDでは、76年に録音されたウェーベルンとブーレーズの作品も一緒に収録されていますが、今回はストラヴィンスキーとプロコフィエフのみ聴きました。
個人的には、あまり馴染んでない作品ですが、ピアノは打楽器とも言えるとばかり、強靭なテクニックをバシバシ感じました。
プロコフィエフは、アルゲリッチの1967年の録音も聴いてみました。
アルゲリッチは、ポリーニより1歳年上だが、ショパン国際コンクールに優勝したのは1965年だが、ポリーニよりずっと早くドイツ・グラモフォンでデビューしています。
今回聴いたプロコフィエフの印象は、ポリーニの大理石の彫刻を思わせる硬派な演奏に比べ、アルゲリッチは、しなやかな印象を受けました。
どちらがいいかは好みの問題だと思います。
ポリーニ ストラヴィンスキー プロコフィエフ
イーゴリ・ストラヴィンスキー – Igor Stravinsky (1882-1971)
ペトルーシュカからの3楽章
3 Movements from Petrushka
1.(02:34) No. 1. Danse russe (Russian Dance)
2.(04:17) No. 2. Chez Petrouchka (Petrushka’s Cell)
3.(08:30) No. 3. La semaine grasse (The Shrove-tide Fair)
total(15:21)
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セルゲイ・プロコフィエフ – Sergey Prokofiev (1891-1953)
ピアノ・ソナタ第7番 変ロ長調 Op. 83
Piano Sonata No. 7 in B-Flat Major, Op. 83
4.(07:37) I. Allegro inquieto – Poco meno – Andantino
5.(06:12) II. Andante caloroso – Poco piu animato – piu largamente – Un poco agitato
6.(03:17) III. Precipitato
total(17:06)
マウリツィオ・ポリーニ – Maurizio Pollini (ピアノ)
録音: 20 September 1971, Residenz, Herkulessaal, Munich, Germany
ストラヴィンスキー/プロコフィエフ/ウェーベルン/ブーレーズ:ピアノ作品集(ポリーニ)
1960年に18歳でショパン国際ピアノ・コンクール優勝を果たしたマウリツィオ・ポリーニが1971年にドイツ・グラモフォンに録音したストラヴィンスキーの《ペトルーシュカ》とプロコフィエフのピアノ・ソナタ第7番は、その精密さで世界に衝撃を与えるデビュー盤となりました。
1976年に録音されたヴェーベルンとブーレーズもポリーニの硬質でクリアなタッチが活きた名演で、とりわけブーレーズのピアノ・ソナタ第2番の複雑な楽譜を完璧に具現化した演奏は、作品の真価を世界に示すものとなりました。
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