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シノーポリ&ニューヨークフィル ムソルグスキー 展覧会の絵

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こんにちは、
ともやんです。

シノーポリ、展覧会の絵というと僕にとっては思い出深い指揮者で曲になります。

シノーポリは、80年代の後半にフィルハーモニア管と来日した際、コンサートに行きました。30年以上前とは言え、家にパンフレットがあったので、そうか行ったんだよね、という感じで思い出しました。

多分、当時サラリーマン生活で多忙を極めていたので会場で寝てしまったのかもしれません。今考えると本当にもったいないです。

さて、ムソルグスキーの「展覧会の絵」は、2011年に当時所属していた合唱団のメンバーとしてその合唱編曲版を歌いました。

伴奏がシエナウィンドオーケストラで、会場が神奈川県民ホール。
贅沢な環境でのコンサートでした。

実は、ミューザ川崎での公演を予定していたのですが、3月11日の東日本大震災で天井が崩落するという事故に見舞われ、別会場になったのです。

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シノーポリ&ニューヨークフィル 録音の意義

シノーポリが、ニューヨークフィルと展覧会の絵を録音したのが、1989年のこと。
ちょうとズービン・メータが音楽監督の時代でした。

バーンスタインが退任してからのニューヨークフィルは、ピエール・ブレーズ(1971-1977)、ズービン・メータ(1978-1991)、クルト・マズア(1991-2002)が歴任しています。

タワーレコードの解説では、ニューヨークフィルは、70年代に低迷期を迎えたが、85年からのバーンスタインとのマーラーの録音、シノーポリの客演で盛り返したという内容が書いています。

まさに暗にメータを批判しているようで面白いし、僕もそう思うからです。

宇野功芳さんが、メータのブルックナー第9番をコンサートで聴いた視聴者が、その演奏に失望したという意見に対して、ひと言「聴きに行く方が悪い」と斬り捨てていたのもわかります。

僕は、メータの実演を一度聴いています。
80年代後半にイスラエルフィルとの来日公演でマーラーの巨人でした。
演奏もそうですが、その演奏態度にも怒りがこみ上げました。

よくも10数年間もニューヨークフィルの音楽監督を続けられたものです。
それだけ強いスポンサーを持っていたのでしょうか?

僕はオーケストラの団員ではないので想像ですが、心ある音楽家なら、つまるところお金のことより、尊敬できる指揮者の下で、素晴らしい演奏をしたいと思うのではないでしょうか。

だから、メータ時代にバーンスタインとのマーラーやシノーポリとの一連の録音が出来たことが、ニューヨークフィルメンバーの音楽家魂に火を点けられたのかな、と勝手に思っています。

僕は、シノーポリとニューヨークフィルの演奏を聴きながらそんなことを感じていました。

シノーポリ&ニューヨークフィル ムソルグスキー「展覧会の絵」

モデスト・ペトロヴィチ・ムソルグスキー – Modest Petrovich Mussorgsky (1839-1881)
組曲「展覧会の絵」(M. ラヴェルによる管弦楽編)
Pictures at an Exhibition (arr. M. Ravel for orchestra)
編曲 : モーリス・ラヴェル – Maurice Ravel

1.(01:53)プロムナード
Promenade

2.(02:50) 第1曲 小人
I. The Gnome

3.(01:04) プロムナード
Promenade

4.(05:27) 第2曲 古城
II. The Old Castle

5.(00:34) プロムナード
Promenade

6.(01:02) 第3曲 チュイルリーの庭
III. Tuileries

7.(02:55) 第4曲 ビドロ(牛車)
IV. Bydlo

8.(00:49) プロムナード
Promenade

9.(01:14) 第5曲 卵の殻をつけた雛の踊り
V. Ballet of the Unhatched Chicks

10.(02:33) 第6曲 サムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ
VI. Samuel Goldenberg and Schmuyle

11.(01:20) 第7曲 リモージュの市場
VII. The Market Place at Limoges

12.(02:09) 第8曲 カタコンベ
VIII. Catacombae: Sepulchrum romanum

13.(02:33) 死せる言葉による死者への呼びかけ
Cum mortuis in lingua mortua

14.(03:40) 第9曲 鶏の足の上に建つ小屋(バーバ・ヤガー)
IX. The Hut on Fowl’s Legs (Baba-Yaga)

15.(06:24) 第10曲 キエフの大門
X. The Great Gate of Kiev
total(36:27)

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交響詩「禿山の一夜」(N. リムスキー=コルサコフによる管弦楽編)
16.(11:17) St. John’s Night on Bald Mountain, “A Night on the Bare Mountain” (arr. N. Rimsky-Korsakov for orchestra)
編曲 : ニコライ・アンドレイェヴィチ・リムスキー=コルサコフ – Nikolay Andreyevich Rimsky-Korsakov

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モーリス・ラヴェル – Maurice Ravel (1875-1937)
高雅で感傷的なワルツ
Valses nobles et sentimentales (version for orchestra)

17.(01:20) I. Modere
18.(03:07) II. Assez lent
19.(01:53) III. Modere – atacca
20.(01:45) IV. Assez anime
21.(01:23) V. Presque lent
22.(01:01) VI. Assez vif
23.(03:31) VII. Moins vif
24.(04:57) Epilogue
total(18:57)

ニューヨーク・フィルハーモニック – New York Philharmonic Orchestra
ジュゼッペ・シノーポリ – Giuseppe Sinopoli (指揮)
録音: December 1989, Manhattan Center, New York, United States

シノーポリ/ニューヨーク・フィル名演集<タワーレコード限定>

今回復刻するニューヨーク・フィルとの一連の録音は、シノーポリが当時音楽監督であったメータ時代に客演した際にワーグナーの序曲・前奏曲集が収録され、発売された際はこの組み合わせに驚いた記憶があります。

シカゴ響と並んで当時バリバリのアメリカの第1線のオケと、むしろ繊細なまでの解釈を行うシノーポリとのミスマッチを予想しましたが、実際は全くの危惧でした。

当時のライヴを含め相性は非常に良かったようで、この音源でもオケのコントロールの巧みさと、落ち着いたテンポによる重厚感はこれまでアメリカのオケではあまり聞くことができないほど完成度が高いものと言えます。

このアルバムの成功もあって、客演の最にDGへ録音を重ねて行き、最終的には6作のアルバムが残されました(このBOXではシャハムの伴奏盤を除いた5作としています)。

「ツァラ」と「死と浄化」での内面を掘り下げた解釈もシノーポリらしく、スクリャービンではオケの底力とレベルの高さを、「展覧会の絵」では重厚な表現ながらも聴き応えのある演奏を(「ブイドロ」でのソロがC管チューバで演奏されている事も当時一部で話題になりました)、そして91年の「ローマ三部作」ではテンポが遅めながらも密度感ある響きに圧倒されます。

70年代から低迷を続けていたニューヨーク・フィルは、1985年からDGにより収録されたバーンスタインによる一部のマーラー演奏と、これらのシノーポリ盤でユーザーのオケに対する印象が変わったのではないでしょうか。

その後、P.スミスやJ.アレッシを始めとした強力な金管が、徐々に世代交代が進んだシカゴ響と入れ替わる形で世界最強の金管陣が構成されて行きます。

シノーポリがオケの特質をつかみ、これらの録音により作品に新たな魅力を植え付けたと言っても過言ではありません。

その意味でも、このBOXはシノーポリの盤歴に欠かすことのできない音源と断言できるでしょう。タワーレコードより



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