こんにちは、
ともやんです。
「クラシック音楽って難しそう…」
そんなイメージ、ありませんか?
思い起こせば私もそんな一人でした。
だけど最近、ふとしたきっかけで“初心者向け交響曲”と言われる交響曲を聴いてみたら、新たな感動を受けたのです。
ことの発端は、所属する合唱団の広報担当から合唱団の機関誌に載せるので”初心者向けの交響曲”の紹介記事を書いて欲しいというものでした。
しかも有難いことに年間を通して書いて欲しいというものでした。
話をもらったのが2年前でその後1年間を通して連載し好評を頂きました。
合唱団というと当然音楽好きが集まっています。
中には音大卒の人もいますし、音楽教室を開いている人もいます。
一方、単に友だちに誘われてきたら楽しいのでといういう人もいます。
そんな方の中には、驚くほどクラシック音楽の知識がない方もいます。
でも元々音楽好きですから、いろな曲を知りたいという意欲は旺盛なのです。
そこで僕は団の機関誌には、【初心者でも楽しめてプロも推す交響曲】というスタンスで書くことにしたのです。
このブログでは、合唱団に発表した記事を改めて編集し直して書きます。
まず第1回目は、4曲を紹介いたします。
初心者におすすめ交響曲の3つの条件
僕が考える初心者におすすめの交響曲の条件は次の3つと考えます。
・どこかで聴いたことがある
・演奏時間が長くない
・旋律が口ずさめる
クラシック音楽は、TVCM、TVドラマ、映画など日常の様々な場所でそのエッセンスが使われています。
例えば、ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」などは、冒頭のジャジャジャジャーンというフレーズは、子供で知っていると思いますが、その後どんな展開をするのかまで知っている人は一気に少なくなります。
またクラシック音楽の中でも交響曲は、演奏時間が1時間を超すものも多くあります。
初心者にはやはりそこまでは辛いものがあるかもしれません。
最後にやはり旋律が憶えやすく口ずさめるほど親しみやすい方がいいですね。
そこで僕はまず次の4曲を選んでみました。
ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」
自然の風景が浮かぶような優しい旋律。
ちょっと疲れた時や、朝のコーヒータイムに流すと心がじんわり癒されます。
おすすめのCDは、20世紀を代表する名指揮者レナード・バーンスタインとウィーン・フィルとの共演が素晴らしいです。
バーンスタインの指揮で聴くと癒しよりも元気がでる演奏ですね。
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第6番 ヘ長調「田園」 Op. 68
Symphony No. 6 in F Major, Op. 68, “Pastoral”
1.(11:43)I. Awakening of Cheerful Feelings Upon Arrival in the Country: Allegro ma non troppo
2.(13:29) II. Scene by the Brook: Andante molto mosso
3.(05:25) III. Merry Gathering of Country Folk: Allegro
4.(03:43) IV. Thunderstorm: Allegro
5.(10:18) V. Shepherd’s Song: Happy and Thankful Feelings after the Storm: Allegretto
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 – Vienna Philharmonic Orchestra
レナード・バーンスタイン – Leonard Bernstein (指揮)
録音: 1978, Live recording, Musikverein, Vienna, Austria
バーンスタイン&ウィーン・フィル ベートーヴェン「田園」byタワーレコード
※タワーレコード・オンラインショップより
モーツァルト:交響曲第40番
「クラシックってこういうイメージ!」っていう定番中の定番。
哀愁漂うメロディがクセになります。
プロの演奏だと迫力もすごい。
CDは、今年1月に惜しくも84歳亡くなった名指揮者秋山和慶さんの名演のCDをおすすめします。
秋山さんの円熟の指揮で聴くハイドンとモーツァルトの交響曲集です。
どの演奏も心に沁みます。
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト – Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
交響曲第40番 ト短調 K. 550
Symphony No. 40 in G Minor, K. 550
1.(07:31)I.Molto allegro
2.(13:33)II.Andante
3.(04:33)III.Menuetto: Allegretto
4.(09:41)IV. Allegro assai
total(35:16)
広島交響楽団 – Hiroshima Symphony Orchestra
秋山和慶 – Akiyama kazuyoshi (指揮)
録音: 2006年9月29日 アステールプラザ大ホール 広島
秋山和慶 、広島交響楽団 ハイドン・モーツァルト: 交響曲名演集byタワーレコード
中庸というのは「退屈」とは大違いであって、これしかない、というべき適切なインテンポと明るく品格ある響きが、見事なバランスで息づいており、聴き込むほどに味わいは深まっていく。
秋山は、音楽は美しく、愉しいものである、という最も大切で基本的なことを、私たち聴き手やオーケストラのメンバーに伝えてくれるかのようだ。
※タワーレコード・オンラインショップより
ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調
ドヴォルザークの交響曲と言えば、まず思い浮かぶのが「新世界より」ですね。
第2楽章が歌詞を付けて「家路」という歌で広く親しまれていることからもその人気が伺えます。
実際「新世界より」は、魅力的な作品でここで取り上げるべきかなとも思ったのですが、個人的にはどうしてもボヘミアの哀愁を漂わせる第8番が捨て難いのでここでご紹介します。
しかもどの楽章も魅力的な旋律に溢れています。
特に第3楽章は、一度聴くと忘れられないメロディーだと思います。
演奏はこの曲を得意とするコバケンの愛称で親しまれる小林研一郎指揮東京フィルをおすすめします。
アントニン・ドヴォルザーク – Antonin Dvo?ak (1841-1904)
交響曲第8番 ト長調 Op. 88, B. 163
Symphony No. 8 in G Major, Op. 88, B. 163
1.(11:07) I. Allegro con brio
2.(11:23) II. Adagio
3.(07:15) III. Allegretto grazioso – Molto vivace
4.(11:14) IV. Allegro ma non troppo
total(40:59)
東京フィルハーモニー交響楽団 – Tokyo Philharmonic Orchestra
小林研一郎 – Ken-Ichiro Kobayashi (指揮)
録音: 2004, Tokyo Opera City / Suntory Hall, Tokyo, Japan
日本初! 大手レーベル三社共同によるベスト100!
日本初! 邦人演奏家・オーケストラを主体としたベスト100。日本のクラシック音楽界の充実ぶりを発信!
高音質! Blu-spec 2を採用!(avex)
チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調
情熱的でドラマチック!
「感情を音にしたらこうなるのかも」と思わせてくれる一曲。
気分が沈んでる時に聴くと、逆に元気が出ます。
チャイコフスキーは、バレエ曲「白鳥の湖」のような甘美でロマンティックな曲や交響曲第6番「悲愴」のような北の大地ロシアを連想させるほの暗い作品が僕などすぐ思い起します。
その中では、この交響曲第5番は、ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」を連想させるような苦しみから歓喜という流れになっています。
そんなチャイコフスキーの作品の中では珍しく前向きになれるこの作品を紹介します。
ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー – Pyotr Il’yich Tchaikovsky (1840-1893)
交響曲第5番 ホ短調 Op. 64
Symphony No. 5 in E Minor, Op. 64
1.(15:10) I. Andante – Allegro con anima
2.(13:15) II. Andante cantabile con alcuna licenza
3.(06:25) III. Valse: Allegro moderato
4.(12:30) IV. Finale: Andante maestoso – Allegro vivace
totaL(47:20)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 – Czech Philharmonic Orchestra
小林研一郎 – Ken-Ichiro Kobayashi (指揮)
録音: Rudolfinum Dvorakova sin, Prague, Czech Republic
小林研一郎&チェコ・フィル チャイコフスキー交響曲第5番byタワーレコード
“炎のコバケン”という異名を取るほど情熱的な演奏をするコバケンさんが、名門チェコ・フィルハーモニー管弦楽団を指揮した名盤。HMVでは、シングルレイヤー・ダイレクト・カットSACD(限定盤)をご案内しています。
まとめ
どれも“初心者向け”と言われるけど、実際には奥深くて、何度聴いても新しい発見があると思う作品を紹介しました。
お気に入りを一曲見つけたら、少しずつ違う指揮者やオーケストラで聴き比べるのも楽しいですし、それがクラシック音楽を楽しむ醍醐味だと思います。
クラシックに興味はあるけど、どこから始めていいか分からないという方こそ、このリストは超おすすめです。
「初心者向け=つまらない」じゃない!むしろ、ずっと寄り添ってくれる名曲ばかりだと思います。
次のお休みは、お気に入りのドリンク片手に“音の旅”をしてみませんか。
コメント
クラッシック入門ともいる選曲。個人的にはやはりベートーベン交響曲第五番、モーツァルト交響曲第四十一番ジュピター、新世界、チャイコフスキー交響曲第五番(これは見方一致)。演奏はカルロス・クライバー、ブルーノ・ワルター、ヴァツラフ・ターリッヒ、エフゲニー・ムラビンスキーです。ロシアのウクライナ侵略以来チャイコフスキーはあまり聞かなくなってます。